腰痛の施術

　腰痛の原因は腰そのものに無い場合が多いです。他の箇所の動きが悪いせいで腰に負担が掛かって痛みが出ていることがほとんどです。なので、腰そのものよりも腰痛を起こしている原因箇所の動きをスムーズにしていくことが腰痛の施術においては重要になります。
　では、腰痛を起こす原因になり得る場所はどこかというと、それは背中と股関節です。
　例えば、人が前屈みになる時は腰そのものが曲がるのではなく、背中全体（背骨全体）を丸めることで前屈みになります。この時に背中の筋肉が硬くなっていて上手く背中を丸められないと、背中の分まで腰が頑張って本来の可動域を超えて動いてしまいます。その結果、腰を痛めるということが起こるのです。ですので、腰痛の施術では背中の筋肉を緩めることが必要になります。
　また、股関節が硬いと骨盤の動きに制限が掛かり腰を痛めることがあります。基本的に大腿部（足の膝から上の部分）の筋肉は、骨盤の股関節付近から膝の方に伸びて付着している筋肉が多いです。つまり、股関節の動きが悪いというのは、硬くなった大腿部の筋肉が骨盤を引っ張ってしまっている結果ということになります。つまり、最終的には大腿部の筋肉の硬さが腰に負担を掛けていると言えるのです。なので、腰痛の施術では大腿部の筋肉にアプローチすることが重要なのですが、特に内転筋群（大腿部の内側の筋肉）は注意が必要です。内転筋群は足の内側ですので、うつ伏せや仰向けの体勢では圧しにくいのです。内転筋群をしっかり圧すためには横向きの施術が一番向いていると言えるでしょう。
　そして、股関節の動きに関わっている筋肉で重要なものがもうひとつあります。それは腸腰筋です。腸腰筋というのは大腰筋と腸骨筋という２つの筋肉の総称なのですが、その２つの筋肉は一緒に大腿骨の小転子（股関節真下の内もも辺り）に停止しているので、まとめて総称で呼ばれることが多いのです。まず大腰筋ですが、大腰筋は腰椎（背骨の下の方）から始まって骨盤の中を通り股関節の先、大腿骨の小転子に付着しています。そして、腸骨筋は腸骨の内側（骨盤の内側）から始まって股関節の先、大腿骨の小転子に付着しています。つまり、２つの筋肉共に骨盤の中から股関節を通って足の骨に付着しているのです。ですので、この腸腰筋というのは股関節の動き、ひいては腰痛にかなり影響があるのです。具体的には、腸腰筋が硬くなると骨盤が前側に引っ張られて前傾してしまい、股関節が上手く動かなくなることで腰に負担がかかります。また、骨盤が前傾していると無意識のうちに腰を反ることで体のバランスをとろうとするので、更に腰に負担がかかります。ですので、この腸腰筋を緩めることも腰痛の施術においてはかなり重要になってきます。ただ、この腸腰筋は大腰筋・腸骨筋共に内臓の後ろにありますので直接圧すことは出来ないのです。そうなると基本的に内臓越しに圧すしかないのですが、力任せに圧すとかなり痛いです。そして、痛みを感じると体は身構えてしまって、より筋肉は緊張してしまいます。なので、当院では腸腰筋を圧す際には、力任せに圧す必要のない、あまり痛みを感じない体勢を作ってから圧すように心がけております。
　以上のように腰痛の施術では、背中の施術、大腿部（特に内転筋）の施術、腸腰筋の施術がポイントであるといえます。

千葉県八千代市の指圧マッサージ施術所　勝田台指圧院